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命をまもる塩

「ほんとは濃い味付けが好きけど、体に悪そうだし」と塩分を我慢していませんか?

塩は高血圧の原因などと悪ものにされがちで、世間は減塩ブームです。でも実は人にとって塩は敵ではなく、私たちの健康を守り、さらには命をつないでくれる大いなる味方なのです。


もうずいぶん前の話ですが、海外のキャンプフェスティバルで集中豪雨に合い、何日も山奥に閉じ込められたことがありました。数日後には食料が底をつき、テントを流される人もいて、さながら難民キャンプのような状態に。何日も飢餓状態が続き、このままでは死んでしまうと、歩いて山を下りようとしたのですが、重いバックパックにぬかるんだ道、そんな過酷な状況に一時間もしないうちに空腹と疲労で一歩も動けなくなったのです。

その時、持っていたのはわずかな水と砂糖、そして塩だけ。

まずは砂糖を食べると、体中に燃えるようなエネルギーが一気にみなぎるのを感じました。でも不思議なことにどうしても筋肉に力が入らず、動けないままです。仕方なく今度は塩を舐めてみると、たちまち体がぎゅっと引き締まり、もうろうとしていた頭までがクリアになるのを感じました。筋肉にもみるみる力が入り、また歩き出せるようになったのです!

極限状態の中、安全な場所までたどり着けたのは、まさに塩のおかげ。しかも脳の働きには砂糖がいいとされるなか、砂糖ではなく塩によって頭が冴えたのは大きな驚きでした。この時の経験で、身をもって塩の大切さを知ったのです。


◆体に欠かせない栄養素

塩には私たちの生命維持に不可欠な栄養素「ミネラル」が含まれています。ミネラルは細胞を正常に保ったり、食べ物から栄養を吸収する助けをしたり、さらには脳が体を動かすために出す命令を伝達するなど、とても重要な役割を担っているのです。塩分が不足すると、新陳代謝が衰える、体の循環が悪くなる、脱水症状、むくみなどの体調不良を引き起こすこともあり、過度な減塩は意外とキケンなのです。

数年前、アメリカを猛暑が襲い多数の死亡者が出たのですが、そのほとんどが減塩者だったと報道されました。


◆塩=高血圧ではありません

塩は高血圧の原因といわれていますが、日本の高血圧に関する研究の権威とされている青木久三氏によると、ほとんどの高血圧患者は減塩の必要はないそうです。高血圧にはいくつか種類があり、減塩が必要なのは高血圧の患者さんのなかでも約1~2%程度だとされています。


◆いい塩で、美味しく健康に!

塩のミネラルは大切な栄養素ですが、どんな塩でもいいというわけではありません。精製塩はほぼ塩化ナトリウムだけなので、ミネラルバランスが偏っています。体のことを考えるなら、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどがバランスよく含まれている海塩や岩塩などの天然塩がおすすめです。

ただ、海塩を選ぶ場合、取水地には注意を。海塩は海水をそのまま乾燥させるので、汚染された地域のものだと、塩と一緒にその汚染物質も摂取することになってしまいます。


ミネラルバランスに優れた天然塩を使えば、むやみに減塩する必要もありませんし、薄味の食事に物足りなさを感じることもありません。いい塩を選ぶことで、美味しくて健康な暮らしを叶えることができるのです。

特に汗をかく季節は、良い塩からしっかりと塩分とミネラルの補給をしてくださいね。


++++++++++++++塩と健康についてもっと知りたい方にオススメ!+++++++++++++

「日本人には塩が足りない!―ミネラルバランスと心身の健康 」

東洋経済新報社出版/村上 譲顕

体内の塩不足がいかに人の健康に悪影響を与え、病の原因になっているかなど、メディアなどではあまり語られない「塩と健康の関係」について書かれています。


写真の塩は、バリ島テジャクラ塩田にて天日干しが終わったばかりの”バリ島の完全天日塩「TEJAKULA」”です。 manma naturalsの全ての製品で使用し、ショップにて販売もしています。

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